不動産情報サービスのアットホーム(東京都大田区)は6月24日、同社の不動産情報ネットワークで消費者向けに登録・公開された首都圏新築戸建ての5月の価格動向を発表した。
首都圏全体の平均価格は4329万円で、前月比0.4%上昇。東京都下、神奈川県(横浜市・川崎市/他)、埼玉県他、千葉県他の5エリアで2017年1月以降最高額を更新した。
エリア別では、横浜市・川崎市が前月比0.8%増の5004万円と初の5000万円台となった。そのほか中心3エリア(23区、さいたま市、千葉県西部)は、下落または横ばいでやや一服感がみられる。平均価格指数は、7カ月連続で全エリアが前年同月超えとなり、全体的な上昇傾向が継続。周辺4エリア(都下、神奈川県他、埼玉県他、千葉県他)は前月比プラスだが、前年差は10ポイント前後で中心4エリアよりも低くなっている。
出典:新建ハウジング
LIXIL(東京都江東区)は6月23日、住宅用建材・設備のメーカー希望小売価格を改定すると発表した。インテリア建材は9月1日受注分から、エクステリア、外装材、キッチン、バス、トイレなどは10月3日から、サッシ・玄関ドアは一部商品を11月から順次値上げする。
原材料価格の高騰が続く中、全社をあげて生産性の向上、合理化によるコストダウン・諸経費の削減を行い、製品原価の上昇を抑制してきたが、企業努力のみで対応することが困難な状況となり、今年4月に続き再びの値上げに踏み切った。
商品別の価格改定一覧はこちら(PDF)
出典:新建ハウジング
コロナ禍からの経済回復が進む海外で木材需要が急増し、日本国内の木材価格が高騰する「ウッドショック」=ズーム=に、群馬県内の住宅メーカーや木材業者が直面している。ロシアによるウクライナ侵攻が追い打ちとなり、輸入材全般に調達難が広がる。対ロ制裁の禁輸措置が影響し、住宅向け合板の生産も困難な状況に陥っている。
住宅メーカーのコンクスハウジング(高崎市)の熊井戸美佐夫社長(66)は「輸入材の価格は昨年4月と比べて1.4~2倍に上がった」と打ち明ける。企業努力には限界があり、コストを抑えるために仕様の変更を提案することもある。
世界的な木材需要の高まりに加え、日本の製材輸入元としてEU(欧州連合)、カナダに次ぐ第3位のロシアからの輸入が経済制裁により一部停止したことが、供給難に拍車をかけた。
建築物の梁(はり)や床を張る下地材などに用いるアカマツは、ロシアからの輸入が主力。木材卸の新東前橋営業所(前橋市)によると、ウクライナ侵攻の緊迫感が高まった2月上旬からアカマツの相場が10%近く上がった。長島竜也所長(46)は円安が影響し、今後の入荷品はさらに10%近く上がる可能性が高いと予測。「輸入量を賄える代替材を探すのは難しい」と不安をのぞかせる。
ロシア産単板の禁輸措置が波及し、合板が作れないという問題も生じている。合板と骨組みで建物を支えるツーバイフォー工法で住宅を建築する高崎テクノ(高崎市)の目黒秀樹社長(56)は「昨年夏と比べて坪単価が3割上がった。資材価格も上がり、家を建てる人が少なくなるのではないか」と心配する。
輸入材が高騰する中、国産材の価格もこの2年で2倍に上がった。ツーバイフォー工法向けに木材を加工するアールフレイム(前橋市)の松本泰幸社長(60)は「今まで柱に加工していた国産杉を合板に回すため、柱材が高くなる悪循環も起きている」と懸念する。
群馬経済研究所(同市)の伊勢和広主席研究員(55)はウッドショックとロシアへの経済制裁、円安が三重苦となり、県内経済に影響を与え始めていると指摘。「住宅の購入マインドが低下すると、住宅購入により消費が喚起される家具や家電などの需要にも影響が広がる」と警戒感を強めている。
出典:新建ハウジング
オフィスの内装工事を手掛けるエス・ビルド(大阪市)は6月16日、新築戸建て住宅への引っ越し経験がある人を対象に実施した「新居の家具選び」に関する調査結果を発表した。有効回答数は1047人。それによると、引っ越しの際に家具を「買い替えた」(一部51.3%、ほとんど34.7%、すべて10.1%)人は9割以上にのぼった。このうち、最もこだわって選んだのは「ソファ(29.9%)」「ダイニングテーブル(27.0%)」「カーテン(11.3%)」と回答。それぞれ長く過ごすリビングで使用することから、部屋の印象や使い勝手を意識して選択するケースが多いことがうかがえる結果となった。
購入予算について聞いたところ、最も多かったのは「21~30万円程度(17.4%)」で、次いで「11~20万円程度(16.6%)」「41~50万円程度(16.0%)」と続いた。
家具を選ぶ際、特に重視した点については、65.7%が「部屋の雰囲気に合っているか」と回答。「自分の好みに合っているか」は52.6%、「色調」は33.4%だった。コスパよりもデザイン性や統一感を重視している人が多く、理想の部屋作りのために家具を選び、自分にとって居心地の良い空間を実現しようとしていることがうかがえる。
出典:新建ハウジング
一級建築士兼宅地建物取引士の印南和行氏が代表を務める南勝(大阪市)がこのほど発表した「失敗した自宅の外構」の調査結果によると、約6割の人が「自宅の外構について“失敗した”と思うことがある」と回答していることがわかった。「失敗したと思う外構は何か」を聞いたところ、「天然芝」(21.8%)が1位だった。
調査対象者は、自身または配偶者が建てた築5年の注文住宅に居住中の25歳以上45歳以下の全国の男女。
印南氏は、失敗1位となった天然芝について、「芝刈りや水やり、剥げた部分の補修、雑草抜きなどの維持管理を怠ると、草むらや所々に土が見えるまだらな芝生になってしまうため、庭いじりが好きで、こまめに手入れができる人以外は慎重に考えた方がいい」とアドバス。その他の外構についても、それぞれ留意点や解決策などを交えながら解説している。
「失敗したと思う外構」2位の「玄関前の階段」(19.7%)では、「外構設備に段差があるとデザイン性が上がるが、高齢になると上り下りが大変になる。階段横にスロープが設置できるスペースを準備しておくなど、事前に考えておく必要がある」(同氏)
3位の「狭い駐車スペース」「オープン外構」(共に18.0%)については、「駐車スペースが狭いと車の出し入れが大変になり、車の使用頻度が落ちてしまうケースも。自家用車の大きさだけでなく、配達車両や福祉車両のことも考えてスペースを決めた方がいい」とする。オープン外構については、「住宅の周りにフェンスや塀、生け垣などをつくらないため開放的だが、駐車スペースを他人が車のUターンに使うなど、敷地内に入られてしまう場合がある。外から敷地内が丸見えなので、ガーデニングや洗濯物を干すことを躊躇してしまう可能性もある」として、気になる人には、オープン外構とクローズド外構のいいとこ取りをした「セミオープン外構」にすることを提案している。
5位以下は、5位「シンボルツリー」15.6%、6位「シンプルなアプローチ」12.5%と続き、7位は近年人気の「ウッドデッキ」10.7%という結果になった。
出典:新建ハウジング
住宅金融支援機構(東京都文京区)は6月1日、住宅ローン「フラット35」取扱金融機関が適用する6月の融資金利を発表した。
返済期間21年以上35年以下の最低金利は、融資率9割以下が1.49%、9割超が1.75%と、いずれも0.01ポイント上がり、5カ月連続で上昇した。最高金利は、9割以下が2.54%、9割超が2.80%で、前月並みだった。
返済期間20年以下の「フラット20」の最低金利は、融資率9割以下が1.36%、9割超が1.62%で、いずれも0.01ポイント上がり2カ月連続で上昇した。最高金利は、9割以下が2.41%、9割超が2.67%だった。
出典:新建ハウジング